スリはもとよりノックアウト強盗とか…。安全の国・ニッポンにいると意識しない緊張を強いられました。
スペインでもマドリードやバルセロナといった大都会は、観光客が狙われていました。襲われたときは、命だけは勘弁してもらって、身ぐるみ剥がれましょう。で、その後のために準備しておきました。
最低限のユーロは、靴底に隠しておきました。
100EURをビニール袋に詰め、端はテープで密封して靴のソールの下に忍ばせました。
隠しカネの在りかを公開してしまっては、意味がないです。でも、スペインの強盗諸氏は、このブログまではご覧になってないでしょう。
靴には、オリジナルとは別に買ったロング・ウオーキング用の底が固いソールを入れていました。
今回の靴は、MERELLのミドルカットでした。
前回の巡礼では、もう少し堅い靴をはいてました。舗装路の連続で肉刺(まめ)ができた反省から選びました。
履き慣らしはしていましたが、まだ新しい靴でした。巡礼から戻ってきても外見はそれほどくたびれた様子はありませんでした。ところが翌夏、雨の尾瀬を歩いていると、水は容赦なく侵入してきました。内張りのゴアテックス(透過性繊維)にほころびができていて、防水性能はなくなっていました。780キロも歩いたことを証明していました。あわてて、再びMERELLのミドルカットを購入しました。
この隠しカネは、サンティアゴ・デ・コンポステーラに到着するまでそのままでした。幸い巡礼中は、靴の中まで濡れるような雨には遭わなかったので、ビニール袋もきれいなままでした。
翌日はバルセロナに飛ぶ前のホテルで取り出し、みやげを買う資金にしました。