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リタイアしたら サンティアゴ巡礼 ¡¡ paso a paso !!
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リタイアしたら サンティアゴ巡礼 ¡¡ paso a paso !!

「遍路転がし」に転がりそうになる 28日目

Posted on 2018/10/082018/10/25

 オ・セブレイロの峠越えでした。前夜のペレヘのアルベルゲからは、初めてザックをポーターに預けました。「コモド」というサービスで、アルベルゲに業者が置いている封筒のような荷札に目的地なんかを書き込み、料金の5ユーロをいれて、アルベルゲに置いておきます。ザックは業者に車で集められて、その日の午後には目的地のアルベルゲまで運ばれるシステムでした。
 「一度、これを使うと、もうやめられないですよ」
 リタイア3人組のひとり、Kさんは毎日、これを利用していました。その代り、胸には重たいレンズを装着したカメラをぶら下げていました。こういう選択もあったのです。
 峠への道は25キロほどでした。ザックを背負っていない空荷でした。楽勝のはずでした。
 そんな時に限ってトラブルに見舞われました。
 四国88個所のお遍路にも、「遍路転(ころ)がし」があります。最初の遍路転がしは11番・藤井寺から12番・焼山寺に向かう遍路道です。それまでの吉野川沿いの平たんでのどかな道から一転、厳しい山道となります。覚悟の足りない遍路は、ここで根をあげてしまうのです。「一に焼山、二にお鶴、三に太龍」といわれる阿波の3か所、なかでも難所です。
 サンティアゴ巡礼でも、最初のピレネー越えやぺルドン峠に始まって、メセタという遮るものがない平原も「巡礼転がし」の道でした。終盤にさしかかる前に立ちはだかったのがオ・セブレイロの峠越えでした。
 左足首がチクチクと痛みだしました。レオン辺りを歩いていたときに痛かったのは右足です。テーピングの効果は絶大で、あの時の痛みは忘れていました。
 たいしたことはないだろう。たかをくくっていました。それでも痛さは増すばかりでした。よほどトボトボと歩いていたのでしょう。引き馬の出発点となるヘレリアスのベンチで休憩していると、おばあちゃんが声をかけてくれました。「あんたも乗っていく」。老夫婦の巡礼はここまでがやっとで、おじいちゃんが電話でタクシーを呼んだところでした。
 ありがたさでジーンときました。でもまだ申し出を断るほどの意地は残ってました。
 そこから本格な登り道になりました。地元のおばあちゃんが独り、さらに山奥の村にでも向かうかの杖を頼りにゆっくりと歩んでいました。わたしも同じペースでその後に続きました。いったん立ち止まると、もう一度歩き始めるのがいち段と痛いので、ラグーナ・デ・カスティージャ村は横目で通り過ぎました。
 引馬の一団に追い抜かされました。うらめしげな表情で見送っていたはずでした。
 「¡¡paso a paso!!」というのがわたしのカミーノのタイトルでした。日本語では一歩一歩です。ゆっくりでも歩き続けると、いつかはゴールにたどり着けるものです。
 なんとか最後まで歩き切って、オ・セブロイロの公営アルベルゲに着いたのは、オープンする午後1時より早かったでした。




【2016-09-21】

 巡礼道には、運び屋が存在しました。わたしも試してみました。オ・セブレイロの峠(1330メートル)まで、700mを登る行程でした。
 朝のアルベルゲに、ザックを置き去りにしました。

 その日の宿泊予定のアルベルゲと連絡先などを書いた封筒をぶら下げておきます。料金はたいていが5€でした。業者が車で回収して、その日の午後には目的地に運んでくれました。

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 【06:31】
 空荷(荷物を背負わないこと)でペレヘのアルベルゲを出発しました。

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 【07:34】
 トラバデロのカフェで朝食でした。万国旗に日の丸がさがっていました。

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 【09:08】
 山の頂に古城のようなものが見えました。

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 高速道路が頭上を横切っていました。

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 【09:57】
 峠の麓の村、ルイテランでは、何匹もの馬ががつながれていました。何人もの巡礼者が乗馬を待っていました。
 わたしも足が痛かったので、興味はありましたが、そのまま通り過ぎました。

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 この馬は、峠の行き来に巡礼者を乗せる引き馬でした。
 しばらく歩いてベンチで休憩していると、あとからやってきた老夫婦はギブアップして電話でタクシーを呼びました。おばあちゃんが「あなたも乗っていく」と声をかけてくれた。よほど痛々しい歩き方をしていたのでしょう。

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 地元のおばあさんがが、杖をついてゆっくりと歩いてました。わたしも同じペースで歩みました。

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 向こうから牛の一団がやってきました。おとなしくすれ違いました。

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 ラ・ファバのカフェでひと息つきました。

 引き馬の隊列が追い越していきました。うらやましかったです。

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 徐々に高度をかせぎました。

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 空荷の巡礼者が多かったです。

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 カスティージャ・イ・レオン州とお別れして、ガリシア州に入りました。いよいよ目的地の州でした。

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 ガリシア州に入ると、モホンのデザインが変わりました。

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 モホンにサンティアゴ・デ・コンポステーラまでの距離が書かれています。
 3年前に歩いたときは、0.5km間隔でしたが、すべて一新されていました。

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 【12:28】
 オ・セブロイ峠に着きました。この時間なら上出来できでした。

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 公営アルベルゲの前にザックを並べてオープンを待ちました。

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 アルベルゲのベッドは初めて上段でした。でも隅の窓際で居心地はよかったです。

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 石の教会が立っていました。平らな石を積み上げたような造りでした。

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 預けていたザックを探しにカフェを巡りました。

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 コモドに頼んだわたしのバッグはまだ到着していないことがわかりました。
 となればあわてても仕方ありません。ビールを飲んで待っていると、やがてワゴン車が到着。わたしのバックもありました。
 
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 翌日に下る山道を眺めました。

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 アルベルゲは靴でいっぱいでした。

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 近くのカフェで巡礼定食を食べました。
 スターターから1品、メーンディッシから1品、それにデザート、ワインがついて10€でした。

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 ワインはフルボトルで出てきました。

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 ガリシア・ブロスというのを頼みました。地元風スープでしょうか。

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 ボイルドハムに赤ピーマンが載っていました。

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 仕上げは濃いコーヒーでした。

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