道中で出会った最年少のピルグリムです。
もう歩くのいや!
ベビーカーに乗ってますが、わたしと同じ速度でした。
カミーノでは、いろんな国からやってきた、いろんな世代のペルグリーノ(巡礼者)と出会いました。わたしより年上とおぼしき方もたくさんいました。最年少はベンジャミンくんでした。なんとおしめも離れないたったの1歳ちょっとでした。
タルダホスから20キロほど。途中に1つ村があっただけで、黄色い麦畑が一面に広がるだけのメセタの大地を歩いてきました。喉カラカラで到着したオルタナスの村で、バルに飛び込み、生ハムのボガティージョにかぶりつきました。ベンジャミンくんは隣のテーブルに腰かけていました。ちょっと予想外の光景でした。思わずカメラを向けると、ベンジャミンくんも自分のカメラをわたしの方に向けてくれました。CANONのIXY200という、わたしが初めて買ったデジカメと似ていました。
再びメセタを歩いていると、ベンジャミンくんい追いつきました。今度はパパに手を引かれてよちよちと歩いていました。それもつかの間で、「抱っこ」とパパに抱き着いていました。横には、ママが押す大きな車輪の3輪バギーがありました。
次に出会ったときは、ベンジャミンくんはバギーの中でした。わたしは追い越しましたが、坂もある大地をかなりのスピードで進んでました。
その日はカストロヘリスの公営アルベルゲに泊まりまし。そこにもベンジャミンくんの姿がありました。アルベルゲの狭い2段ベッドで、ママと一緒におとなしく眠ってました。
ニュージーランドからやってきた若い夫婦と息子のカミーノでした。さて、日本人でここまでやる夫婦はいるでしょうか。彼らにとっても遠い国のカミーノに導いたのは一体、何だったのでしょうか。やはり宗教だったのでしょうか。ちょっと理解しがたい光景でもありました。
オランダ人のおっちゃん2人組とも仲良くなりました。フランスのなんとかという町から歩き始め、帰りはその町からオランダ南部の自分の家まで歩くそうです。わたしと同じような年恰好でしたが、その陽気さは見習いたかったです。バルなんかに到着すると、「オラ!、オラ!!」と大きな声をあげて、みんなにあいさつ。いつも人気者でした。こちらのカミーノへの思いは、わたしとそれほど違わなかったのではないでしょうか。
【2016/09/08】
【05:59】
ピレネー越えに次ぐ難関、メセタ越えの日。気合が入っていました。
【06:35】
ラベ・デ・ラス・カルサーダスのカフェで朝食。カウンターの向こうのおやじさんは「どこから来たんだ? ハポンか。これもって帰れ」と愛想が良かった。
プレゼントされたのはミサンガだったのか。ガイドブックのしおりとして使いました。。
【7:37】
カフェで一緒だった4人とともに歩きました。
麦畑以外にはなにもない炎天下のメセタを越える難関ステージ。ところが、この日は曇天。暑さからは逃れられたが、輝く黄金色の大地は見られなかった。
【08:24】
オルニージョス・デル・カミーノまでの8.2kmは、なにもなかった。
【09:08】
再び麦畑の中を進まました。
今はトラクターもありますが、昔はどうやって収穫したのでしょう。村からやってくるだけでたいへんだったでしょう。
はてしなく道は延びていました。先が見えているだけにうんざりとさせられました。
【10:23】
やっと次の村、オンタナスの教会が見えてきました。
当初はここまで歩くつもりでした。
巡礼路はさらにメセタの中を延びていました。
カフェに吸い寄せられました。
生ハムのボガティージョをかじりました。ここでベンジャミンくん出会いました。
教会に入ると、ひんやりとして、静かな時間が流れていました。
サン・ミュゲルの遺跡を横目で通過。
緑地にするにはたいへんな努力がいることがわかりました。大規模なスプリンクラーで灌漑していました。
サン・アントンの修道院跡を巡礼路が突っ切っていきました。
【12:20】
カストロヘリスの城跡が丘の上に残っていました。ここまで30km以上をを歩いてきました。
やっと村の入口。丘に沿ってカストロヘリスは延びていました。
【14:30】
きれいな公営アルベルゲ。ホスピタレイロは親切でした。
ブルゴスで1日、休憩のはず。ところが1日目に半分、2日目に1.5日分歩いたので、先を行ったはずの日本人仲間に追いついてしまいました。
みんなで一緒に夕食。まやさん、早大くん、弘前大くん、Sさんとともにテーブルを囲みました。
久しぶりのご飯に梅干しです。ほっとしました。
わたしと同じリタイア組のSさんが炊いてくれました。米は、アルベルゲの備え付けで、ドナティボ(志し)で利用できまそた。
おかずは、肉団子?
近くのスーパーメルカド(マーケット)いろいろ買ってきました。
もちろんワインは赤、白。
このナイフは、オレンジを切ったりと、いろんな場面で役立ちました。スイス・VICTORINOXの小型です。
あれこれときれいに並びました。
【20:27】
朝日は毎日のように見ているが、夕日が落ちるのを見るのは珍しです。
黄昏るアルベルゲの庭。
何を見ていたのか。」
スマホで動かしているアプリ、RunKeeperは途中で誤動作して5キロほど余計に計測していました。それを差し引いても30キロは歩いていました。